独り立ち、大きくなーれ
3月に入って2週間が過ぎ、流氷の氷も緩みはじめたようです。
赤ちゃんたちは親離れの時期。
生まれて、まるまるプクプクと大きくなって、体力もつけて。
最後に泳ぐことを覚えて、独り立ち。それまで約2週間。
溶けていく流氷にあわせて、親との時間も終わりも近づいてくる。
流氷の上での生活も終盤にさしかかる頃、
母アザラシは、あからさまに赤ちゃんの気を引くようにしながら、その身を海へと促す。
赤ちゃんは、気がつくと、海にぽちゃり・・・。
初めて海に入って、うまく泳げない赤ちゃん。
時に泳ぎをサポートするように、時に守るように寄り添うお母さんアザラシ。
そんな光景が広がります。
初めて泳ぐ赤ちゃん、寄り添うお母さん
赤ちゃんもいろいろで、余裕たっぷりに泳いじゃう子もいれば、
息継ぎがうまくいかず、おぼれそうに「ふぎゃっ!!」って言いながらがんばる子もいたり。
ふぎゃっ!!
がんばれー!
そして、もう数日もすると、赤ちゃん特有の白い毛も抜けて、グレー色の若いアザラシ色に変わっていく。
おなじ空気の中、人が一緒にいられるのも、流氷のあるこのあたりまで。
みんな、一人前のおとなになって、そして、またこの楽園で会おう。
それでは、また来年!
(アザラシたちの様子は、2005年、2007年の写真から構成しました)