続・サッカー
ドイツも負けてしまった。
ゲーム終了後、倒れている選手に声をかけるクリンスマン(監督)の姿が印象的だった。
日本チームについては、ブラジル戦の後すぐに青森に出かけてしまって、
感想を残す機会を失っていたのだけれど、ひとこと。
中田英寿の姿に感激した。
彼の気迫みたいなものは、テレビを見ているだけでもわかった気がした。
「やって示す」って、そんな簡単なことじゃないと思うけれど、、
あの姿は本当に印象的だった。
消耗戦だからだめだった、相手が強いからだめだった、
力を出し切れなくてだめだった、まだ日本は力の差が、などなど、
試合評はたくさん耳に入ってきたけれど、彼の姿を見ていたら
「あれだけやっても負けるときはある」とか、「試合だから負けることもあるよ」とか、
なぜか自然とそういう方向に思考が向いていた。
勝ちと負け、なんて、字面だけ見たら当たり前のことだけれど、
「サッカーのゲームとしての勝ち負け」を、彼と今回のワールドカップの日本チームから教わった気がする。
見る側としてまた楽しみが増えた気がした。
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引退を表明した中田英寿。
彼は自身のWebサイトで「“新たな自分”探しの旅に出たい。」という表現を使った。
芯の通った大人が使う、この表現。今度はどこに言って何を見せてくれるのだろうって、
本当に楽しみに思った。もうこれからは頻繁に姿を見られないかもしれないけれど、
たまには、きちんとトガった生き方をしている彼を見たいなと思った。
ところで、「自分さがし」なんていうと、すぐ「大人になりかけ」や「青臭い」イメージだって言う人がいる。今回の中田の表現も、すかさず揶揄している大人たちを見かけた。醜いってこういうことだなぁって思った。
だって、キミら、揶揄する以外、意志もなければ、何も生み出しもしないもんね、って。
何かが好き、も大切だけど、メッセージでも物でも、自ら何かを生み出せる大人が好きです。