エキシビジョン・フレアーバーテンディング
カクテルの話題ですが、ちょっとつっこんだ内容になっています。
----<前説>-----------------
カクテルを提供する際に、味を追求するのではなく、作る動作で客を楽しませるという世界があります。バーテンダーは、カクテルの材料として使うお酒のボトルや、作る際に使うティン(シェーカー下の部分)を投げたり回したり、ちょっとした演技を見せながらカクテルを作ります。これを、フレアバーテンディングと言います。
投げたり回したりしたからと言って、カクテルの味が変わるわけではなくて、振り付けは単なる演技。あくまでも味ではなくて、目で楽しませるものです。
このフレアーバーテンディングには、お店でお客さんにお酒を提供することを目的とする「ワーキング・フレア」と、とりあえずド派手にやろうやというショーとしての「エキシビジョン・フレア」があります。
今日、エキシビジョン・フレアの競技(ポイント制のコンペティション)の世界大会の決勝戦が東京で行われました。
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<International Ultimate Flair Challenge 2006>
観戦してきた。会場は六本木ベルファーレ。
(先日の夏の休養として記事にしたホテルとは、ほぼ対極にあるともいえる雰囲気の街と会場です。)
それはともかく、、
観戦した率直な感想。
「ショボいぃ……。」
世界大会とはいえ参加者はほぼ日本と韓国だけだし、あまりレベルの高い大会ではないのかもしれないけど、まだまだ黎明期なんだなぁ、っていうのが正直な感想。
理由をいくつか。
☆ 技に追われていて、演技になっていない。
客にも審査員にも見づらいところ(台の陰とか)で技決めてもしょうがないと思うのだが、大半の選手で、そういうことがふつうに行われている。
☆ 同じ技の連続で見ていて飽きる
さすがに入賞者はそんなことはなかったが、全体通して、ひとりの演技時間は半分でいいと思った。エキシビジョンでしょ?フリールーティンでしょ??
☆ 選手と観客の人数が同じくらい
私が大学の時にやってたブラスバンド部みたいだ。
しかも観客もほぼ内輪なので、、以下略・・・
☆ cool じゃなくて fool。
いかにもバカっぽいお遊び系の人たちに選手(=お店)の層が偏ってる。
☆ そもそも、そのカクテル、飲みたくない。
これもほぼ全員。重傷っつーか、致命傷。なんか大切なこと忘れてませんか???
いい演技にcleverもfoolもまったく関係ないけれど、絶対忘れちゃいけない物ってあるでしょう??
と、こんな感じ。
厚みが出るまでにはもうちょっと時間がかかりそう。
それでも、日本でフレアを広めようとして尽力している方々はいらっしゃいます。
あと10年くらい滅びなければ、すごくいい世界になるかもしれないと思う。
しかしまぁ、今日はちょっと複雑な気分。
* * *
今月の初旬に、フレアーバーテンディングの講座に通ってた。
その尽力されている方々(日本でフレアの協会を立ち上げた方)が先生で、ものすごく熱心に教えてくれて充実した講座だった。その話はまた後で、記事を分けて書きます。