トリコロール・ジャポネ。(ヴィタメール、473円)
ちょっと前に流行した、京都モチーフの「抹茶なんたら」を思わる名前と外見。
いまさら感のある、あまりに大衆じみたコンセプトに懐疑的になりつつも、
ヴィタメールだから何かやってくれるかもと期待しつつ手を出してみたケーキ。
ひとこと。「さすが!! 」。
いやいや、疑っちゃってすいませんでした。
なんとひと口目、酸っぱい…。
(この外見から「まさか酸っぱいとは思わない」ってところで不意を突かれた感じ。)
レモンのような酸味を皮切りに、小豆と抹茶の味に入っていくという味の構成と、全体の色の構成で日本らしさを表現してる。すばらしいです。
店頭の説明文によれば「抹茶のダックワーズ・ビターチョコレートとパッションのムース・かのこ小豆」。
素材の説明から味が想像できなかったのは、もしかしたら私の力不足かもしれないけれど、ひと口目の酸味から受けた衝撃はすごいものだった。
それと、上に乗っているオレンジのまるいやつ、何に見えますか?
わかる人にはすぐわかるかもしれないけれど、これもちょっとびっくり。
抹茶という素材のイメージを借りて和を表現する「ありふれたもの」にせず、こういう素材を使ってくるあたりがもう感動的。ちなみに、答えは「きんかん」です。
おいしいケーキ食べたい方、形だけで中身のない「流行としての和風」に嫌気のさしている方、ぜひおすすめ。
クリスマスケーキの選定歩きのお供にでも。
[リンク] WITTAMER (ヴィタメール)
(ちなみにこれ、秋の作品として出てきたケーキなんですが、眠らせてしまうのはもったいないし、今でもまだ売ってるので話題にしてみました。実は、かれこれ2ヶ月近く前の話です。。)
こちら「クノプフ」。店頭の説明文は「クノプフ(という画家)のイメージからヒョウ柄、洋梨、チョコムース」。期待を裏切らない味だった。
ケーキの名前と説明文、店頭でこの情報を全部覚えるのはすごく難しい。デジカメも使えないし。
忘れないうちにメモできるもの…ボイスレコーダーなんかが欲しいと本気で思うこの頃。。。
写真眠らせちゃってたヴィタメール夏の作品もここぞとばかりに。
パンプルオランジェ(左)、ロゼワインのジュレ(右)。
こんな風に外見が綺麗なものの中からおいしいのを見つけるのは、とっっても難しいのだけど…。
これもまた、さすがだった。
そのまんまストレートな名前、味もさっぱりストレート。
フルーツおいしいし、それを引き立てるように口当たりを支えるのが柔らかめのゼリー。
ゼリーの持つそのままイメージから、さらに「透明感」を強調する…、これって何だろうって思った品だった。
しかし、なんでこんなに差がつくんだろう??やっぱり組み合わせのうまさなのかな…。
素材を合わせて、それ以上の味にしちゃうってのはやっぱり職人の技だなぁと思った。
来年もまた、買うことでしょう。
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それにしても、同じような見た目と値段で、どうしてここまで味の差がつくのか、とても不思議に思う。
ひとつ400円から500円くらいの値段で店頭に並ぶケーキ類は、少なくともどれもそれなりのルックスと味は持ってるわけだけど、その中にわずか、「明らかに飛び抜けている」作品や作り手が存在する。 そういう違いに気がついてしまうと、積極的にそういう「飛び抜けて良い」ものを楽しみたくなる。 ま、その場の雰囲気で買っちゃうって時は別だけど…。(衝動ってやつがあるのも甘い物だから。)
もちろん平均レベルの物でも、普通においしくいただける。…でも、あまり印象に残らない。
(食品って、なんでもこういう市場なんだろうかー。)