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アザラシの赤ちゃん

突然ですが、カナダの雰囲気が好きです。
自然があって、でも、都市機能もそこそこあって。 のんびりしていて。

学生の頃初めて訪れたカナダで、まっ白いアザラシの赤ちゃんの絵はがきをみつけ、ああこんなのいるんだーと思い、一方日本ではサンシャイン水族館でバイカルアザラシの仕草に心浮かれ。

いつかカナダでアザラシが見たい…と思い続けていたら、いつのまにか、毎年カナダまでアザラシの赤ちゃんに会いに行くリピーターになっていました。

かわいい赤ちゃんの一部をご紹介します。(写真は2005年のものです)

*  タテゴトアザラシ

絵はがきで見た白い子はタテゴトアザラシという種類のアザラシでした。 このアザラシは、グリーンランド近海からカナダ東海岸まで回遊してきて、毎年決まって3月の頭ころに、流氷の上で、赤ちゃんを出産します。

*  赤ちゃんのこと

赤ちゃんは氷の上でぐんぐん育って、わずか2週間ちょっとで親離れします。 その2週間の間、産み落とされた直後のへその緒のある姿や、お母さんのおっぱいをねだってじたばたする姿、ぷっくり太った姿に、泳ぎを覚えるための猛練習する姿、白い毛とのお別れ、お母さんとのお別れ…という光景が流氷の上に広がります。

*  アザラシたち

流氷の上のアザラシたちの様子です。

アザラシ

流氷の上を歩いていくと、こんな感じで赤ちゃんに出会います。
成獣がある程度群れを作って流氷に集まるので、赤ちゃんもいるところにはたくさんいます。
たいてい、大きな氷の山を風よけにしてじーっとしていたり、寝ていたり。


アザラシ

このくらい成長していると、人が近づくと威嚇したりする。なるべく怖がらせないようにしないと。
おちついて接すれば、そのうち、赤ちゃんたちは人の前でも自然な表情をしてくれるようになります。
本当の野生の子たちとのやりとりも、ここの楽しさのひとつです。


アザラシ

赤ちゃんの体は人肌くらいに暖かく、恒温動物・ほ乳類なのがわかります。
フワフワそうに見える白い毛は、触ってみると油分でゴワゴワしています。
ふかふかのように見える手には鋭いツメがあって、氷を掻いて進むのに使います。


アザラシ

これは本当の野生の姿。
母親は自分の子かどうかをニオイで判断します。
ちょうどキスをするように、こんな感じです。


アザラシ

自分の子とわかると、おっぱいの時間。
母乳は脂肪分40%くらいだそうです。高級生クリームって感じでしょうか。
それを毎日がぶがぶ飲む赤ちゃん。2週間で親離れだからどんどん成長しないととはいえ、
そりゃ一気に太るのも納得です。


アザラシ

ある程度成長すると、母親に促され、落ちるように流氷の端から海に入ります。
もちろん泳げないので、最初はおぼれているような感じ。
この頃からは、寝ているだけじゃなく泳ぎの練習もして、一人前になっていきます。


以上、アザラシ姿のほんのごく一部です。
ダイジェスト説明調になってしまったので、ちょっと堅い写真ばかりになってしまいました。
そのうちアザラシのサイトでも作ろうかな、と思ってます。

*  実は楽しみは

目的はもちろんアザラシを見に行くことなんですが、実はいちばんの楽しみは、流氷の上で昼寝(といっても数分ですが)することだったりします。 アザラシの鳴き声だけでほかは無音、しーんとしていて風の音がするくらいのところで、警戒を解いてくれた赤ちゃんたちと一緒にちょっと昼寝。 …これ、ものすごく幸せな時間です。

あと何回通えるかわかりませんが、行けるうちは行きたいと思っています。飛行機乗り継いで20時間。多分来年もまた。

*  特集サイト、始めました。

「アザラシ絵日記」 http://harpseal.jp/
タテゴトアザラシを中心に、流氷や人やカナダの風景など、周辺のことも含めてまとめたサイト(になる予定)です。
よかったらご覧下さい。

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